無から有なんて本当は無い
新しいネイルデザインを作っていた時のこと。
お客様からのリクエストで透明で涼しげで….
という紫陽花ネイルのリクエストがあった。
透け感のある色を使ったり、透明感のある素材を重ねて奥行きを出そうとしたり。
違う違う、そうじゃない….
鈴木雅之の歌が脳内に駆け巡る。
そして、正解が分からなくなってきた。
実際に手に置くと雰囲気が変わってしまうのだ。
手につけたらこっちかも。
という、迷宮の森へ….
そんな時に雨を思い出した。
ショパンの雨だれ、あの曲が脳内で聴こえる。
もう鈴木雅之はいなくなっていた。
何も無い所からは生み出せはしない。
無から有なんて本当は無い。
今まで得てきた事、それらが今の私になっているから。
最初の紫陽花ネイルがあったから最後のが出来た。
そしてもうひとパターン試したい紫陽花ネイルの案がある。
これもこの道を通らなければ思い浮かんでいないだろう。